京都芸術大学附属高校「じぶんみらい科」ブログ

【体験授業レポート】キャラづくりに才能はいらない!? 理科×美術の発想ワーク

作成者: 京都芸術大学附属高校|2026.02.25

こんにちは!! 理科担当の中谷です。
先日、美術の巽先生と一緒に、教科横断型の体験授業を開催しました。その名も――

「キャラクターデザインの生物×美術」!!

ズバリなタイトルですよね(笑)。
どんな授業だったのかというと……

 

キャラづくりに必要なのは「才能」じゃない

今回の授業は、キャラクターデザインに興味がある人はもちろん、「絵を描くのは少し苦手かも……」という人にも参加してもらえる内容にしました。というのも、私たちが伝えたかったのは、

キャラクターデザインとは、上手に絵を描くことではない。
大切なのは「考え方」である。

ということ。

「魅力的なキャラクターを描くには、才能やセンスが必要」と思われがちですが、実はそうではありません。私たちが提案したステップは、以下の4つ。

① 調べる
② 考える
③ ことばにする
④ つくる(描く)

ポイントは、特に3つめまでの部分。
「調べる」「考える」「ことばにする」をどれだけ深められるか。

そこで今回は、理科(生物)の視点からモチーフを徹底的に掘り下げました。

 

私立イカ学園、開校!?

今回のモチーフは、イカ。
ゲームのモチーフにもなり、実はとても身近な生物です。まずは理科の視点から、イカの驚くべき生態を見ていきました。

驚異の身体能力:空を100mも飛ぶことができる
心臓が3つ:エラに絶えず酸素を送り続けるため、止まると死んでしまう
歴史の古さ:祖先は約5億年前に出現。恐竜時代にはすでに現在の姿に近い「ベレムナイト」が存在
性格と形態:攻撃的で共食いもする。鋭い歯(カラストンビ)、超絶視力、瞬発力を生む筋肉(マッチョ)を持つ

こうして事実を並べてみると……
なんだか、キャラクターの「影」が見えてきませんか?

 

生物の特徴を「人間の意味」に変換せよ

ここからが理科×美術の本番。
単に「イカの姿をした人間」を描くのではありません。生物の特徴を「人間としての意味」に変換していきます。

さらに今回は、架空の学校「私立イカ学園」 を設定。その登場人物をデザインしてもらいました。

たとえば――

イカの「するどい歯」。
そのまま「歯が尖っているキャラ」にしてもいいですが、さらに考えてみます。

するどい歯
 ↓
きれいに噛み切る
 ↓
歯切れがいい
 ↓
言葉の切れ味がいい

すると……
「ずばっと物申す、決断の早い生徒会長」というキャラクター像が浮かび上がってきます!

他にも、

「群れをつくる」→ いつも取り巻きがいる人気者?
「墨を吐く」→ 煙に巻くのが得意なミステリアスな先生?

など、参加者の皆さんからも次々と面白いアイデアが飛び出しました。
理科の情報が、美術の発想に変わる瞬間です。

 

AIで「形」にしてみる

授業の最後には、参加者が考えた設定をもとにAIでキャラクターを形にしてみました。

筋肉質な体で瞬発力がある
止まると死ぬから、走るのが好きな陸上部のエース

どうでしょうか?授業前には思いつかなかったような、説得力のあるとても素敵なキャラクターが生まれました。

大切なのは、キャラクターデザインは

「描くこと」よりも先に「考えること」があるということ。

情報を「意味」に変換できれば、誰でも物語のあるキャラクターを生み出せます。

 

情報は、創造のタネになる

参加者からは、

「モデルの情報から考えると、キャラクターに深みが増すことが分かってよかった」
「みんなとメッセージで交流できて楽しかった」

といった嬉しい声をたくさんいただきました。

キャラクターデザインとは、情報の積み重ね。日常にある何気ない「生物の不思議」も、視点を変えれば創造のタネになります。ぜひ皆さんも、身の回りの「情報」を観察してみてください。そこから、物語が始まるかもしれません。

次回の体験授業も、クリエイティビティ(創造力)を刺激する仕掛けを用意してお待ちしています!!