こんにちは!! 理科担当の中谷です。
先日、美術の巽先生と一緒に、教科横断型の体験授業を開催しました。その名も――
「キャラクターデザインの生物×美術」!!
ズバリなタイトルですよね(笑)。
どんな授業だったのかというと……
今回の授業は、キャラクターデザインに興味がある人はもちろん、「絵を描くのは少し苦手かも……」という人にも参加してもらえる内容にしました。というのも、私たちが伝えたかったのは、
キャラクターデザインとは、上手に絵を描くことではない。
大切なのは「考え方」である。
ということ。
「魅力的なキャラクターを描くには、才能やセンスが必要」と思われがちですが、実はそうではありません。私たちが提案したステップは、以下の4つ。
① 調べる
② 考える
③ ことばにする
④ つくる(描く)
ポイントは、特に3つめまでの部分。
「調べる」「考える」「ことばにする」をどれだけ深められるか。
そこで今回は、理科(生物)の視点からモチーフを徹底的に掘り下げました。
今回のモチーフは、イカ。
ゲームのモチーフにもなり、実はとても身近な生物です。まずは理科の視点から、イカの驚くべき生態を見ていきました。
・驚異の身体能力:空を100mも飛ぶことができる
・心臓が3つ:エラに絶えず酸素を送り続けるため、止まると死んでしまう
・歴史の古さ:祖先は約5億年前に出現。恐竜時代にはすでに現在の姿に近い「ベレムナイト」が存在
・性格と形態:攻撃的で共食いもする。鋭い歯(カラストンビ)、超絶視力、瞬発力を生む筋肉(マッチョ)を持つ
こうして事実を並べてみると……
なんだか、キャラクターの「影」が見えてきませんか?
ここからが理科×美術の本番。
単に「イカの姿をした人間」を描くのではありません。生物の特徴を「人間としての意味」に変換していきます。
さらに今回は、架空の学校「私立イカ学園」 を設定。その登場人物をデザインしてもらいました。
たとえば――
イカの「するどい歯」。
そのまま「歯が尖っているキャラ」にしてもいいですが、さらに考えてみます。
するどい歯
↓
きれいに噛み切る
↓
歯切れがいい
↓
言葉の切れ味がいい
すると……
「ずばっと物申す、決断の早い生徒会長」というキャラクター像が浮かび上がってきます!
他にも、
「群れをつくる」→ いつも取り巻きがいる人気者?
「墨を吐く」→ 煙に巻くのが得意なミステリアスな先生?
など、参加者の皆さんからも次々と面白いアイデアが飛び出しました。
理科の情報が、美術の発想に変わる瞬間です。
授業の最後には、参加者が考えた設定をもとにAIでキャラクターを形にしてみました。
筋肉質な体で瞬発力がある
止まると死ぬから、走るのが好きな陸上部のエース
どうでしょうか?授業前には思いつかなかったような、説得力のあるとても素敵なキャラクターが生まれました。
大切なのは、キャラクターデザインは
「描くこと」よりも先に「考えること」があるということ。
情報を「意味」に変換できれば、誰でも物語のあるキャラクターを生み出せます。
参加者からは、
「モデルの情報から考えると、キャラクターに深みが増すことが分かってよかった」
「みんなとメッセージで交流できて楽しかった」
といった嬉しい声をたくさんいただきました。
キャラクターデザインとは、情報の積み重ね。日常にある何気ない「生物の不思議」も、視点を変えれば創造のタネになります。ぜひ皆さんも、身の回りの「情報」を観察してみてください。そこから、物語が始まるかもしれません。
次回の体験授業も、クリエイティビティ(創造力)を刺激する仕掛けを用意してお待ちしています!!