京都芸術大学附属高校「じぶんみらい科」ブログ

「自分と自分の志を信じて」2025年度 京都芸術大学附属高等学校 入学式をレポート!

作成者: 京都芸術大学附属高校|2025.04.08

気持ちの良い春日和となった2025年4月6日、京都芸術大学附属高校の入学式が行われました。普通科の新入生を講堂に迎え、この春より開設された「じぶんみらい科」の生徒は、YouTube配信を視聴する形で式に参加。本記事では、そんな入学式の様子をお伝えしてまいります。

京都芸術大学、瓜生山キャンパスの中の階段をいくつものぼった先に位置する直心館の講堂。講堂の舞台奥に見える景色はまるで一枚の絵のように桜を綻ばせ、新入生を見守っていました。

新入生が入場すると、開式の辞とともに入学式がはじまりました。まずはじめに、瓜生山学園の創設者である徳山詳直が記した「京都文藝復興」が読み上げられます。

いまや、世代や人種、国境を超えて、
心あるすべての人々と共に、
真実を求め、理想を語り合い、希望を育む土壌となるべき、
新たな学園像をこそ、構築しなければならない。
——「京都文藝復興」より

日本全国から学ぶことのできる、新たな高等学校教育の形を目指して再スタートを切った附属高校にとっても、背筋の伸びる言葉です。

続いて鈴木克治校長からの式辞では、新入生へ力強く背中を押すようなお祝いの言葉が贈られました。

「大切なのは、今この時を、与えられた命を輝かせることです。ただ学校生活をこなすのではなく、自分の可能性を広げてください。これから始まる3年間、この1000日の高校生活をどうするかは自分次第です。自分の人生の主導権は自分が持っているのです。」

一人ひとりの目を見つめ、過去に囚われずに自分の可能性を信じていろんなことに挑戦し、一緒に学校を作っていきましょう、と語りかける校長の言葉に、会場や画面の向こうにいる新入生のみなさんも励まされたのではないでしょうか。

 

在学生を代表し、新入生歓迎の辞を読み上げてくれたのは、3年生の飯田 結花(いいだ ゆいか)さんでした。

中学時代は人間関係の軋轢により、好きなことを楽しむこと、外に出ることも難しくなっていた飯田さんは「今度こそ自分らしく充実した学校生活を送ろう」と入学。最初の1年間は、心身を休めることに専念したと言います。
次第に回復し、安定して日々を送れるようになった中で、仲間の姿を見て何か頑張ってみたいと思うものの、一歩が踏み出せない自分に気がつきます。

「何かに挑戦する勇気がもてなくなっていたのです。そんな私を決定的に変えてくれたのは、2年生の時に参加した高校ねぶたでした。これこそ自分を変えるチャンスだと、直感しました。」

毎年夏に行われる大学の名物授業、真っ白な瓜生山ねぶたの制作に、附属高校の生徒も参加。一歩を踏み出したことで、年齢や立場を超えて真剣にねぶたと向き合う仲間に出会い、より良いものをつくりたいという熱意が生まれたのだといいます。

芯の通った凛とした声で「自分と自分の志を見失うことなく、それらを信じること」が大切だったと語り、「みなさんはどんな自分になりたいですか。」と新入生へ問いかけます。

最後には「みなさんの先輩として、ともに学校生活を送る仲間として、みなさんに心からのエールを贈ります。」と、温かな言葉で締めくくりました。

 

歓迎の辞に続いて行われたのは、京都芸術大学の和太鼓サークル「悳(しん)」に指南し、昨年結成された高校生たち「律悳(りっしん)」による祝奏でした。なんと今回が初舞台!そんなことは感じさせない、迫力ある演奏を講堂に響かせます。

どっしりと構えた太鼓の音が、新入生の胸にもしっかり響いたのではないでしょうか。

 

そして、新入生代表の辞を読み上げてくれたのは、仙台 梨央(せんだい りお)さんでした。
体験授業を通して、入学前から附属高校のあたたかな空気感を好きになったという仙台さん。
はじめは自分から意見を口に出すことも難しかったものの、体験授業への参加を繰り返すごとに発見があり、それぞれの意見の違いや協力して一つの結論を出す難しさ、やりがいを感じたと言います。高校生活への期待も語ってくれました。

3年後の仙台さんは、体験授業以上の濃い高校生活を過ごし、どのような思いで春を迎えるのでしょうか。

 

理事長 徳山豊からの祝辞では、「私が思う学校とは、みなさんが主役である場所、みなさんが集い、みなさんと話し合って作る場所です。」学校をよくするいいアイデアがあれば、生徒の皆さんも積極的に伝えてほしい、という言葉が贈られました。

京都芸術大学附属高校の教職員は、自分たちで考え表現するみなさんの姿を見守る、よき<相談者>です。困ったことや嬉しいこと、どんなことでも相談してみてくださいね。

改めて、ご入学おめでとうございます!🌸