こんにちは。国語科のさささです。
じぶんみらい科では定期的にライブ授業を実施しています。今日は、最近行った実際の国語のライブ授業の様子をお届けしたいと思います。
「今日は飲み物を準備してきてね。」
理由は特に説明せず、そのままライブ授業を始めました。
最初に「みんな飲み物持ってきた〜?」と聞くと、リアクション(❤👍)が返ってきました。
不思議に思いながらも準備してくれているようで、ありがたいなぁと感じます。
ライブとはいえ、緊張している人がいるものです(実は私も)。
みんなが集まっていることを確認しつつ、今日の流れをふんわり説明して、いよいよ授業が始まっていきます。
まずは前回の振り返りワークから。
取り扱った作品(高階秀爾「美しさの発見」)を読んだうえで「自分にとって美しいもの」を書いてもらいました。
【みんなの美しいものをじっくり眺めて「素敵だな」と思ったものに秋の味覚をプレゼントしてね。】
デジタルノートアプリを使って、まずは私が「とくに素敵!」と思ったものに先にハートをつけました。
「秋の味覚をプレゼントしてね」とは、どういうことかというと……
こうなります(笑)
私は、栗や柿より梨派です。瑞々しい!うれしい!
国語の授業では「感想を書く」ということがよくありますよね。
「他のみんなはどんな感想を書いているんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
じぶんみらい科の国語の授業では、一人ひとり提出して終わりではなく、みんなが書いたものを“お互いに鑑賞する時間”を大切にしています。
感想でも意見でも、誰かの言葉にはキラリと光るものがあって、お互いを成長させるヒントがたくさん隠れているからです。
秋の味覚でおなかいっぱい(?)になったところで、いよいよメインのワークへ進みます。
さささ「みなさん、いらっしゃいませ。『カッフェさささ』へようこそ。ここはみんなで考えるカフェです。」
生徒「だから飲み物を用意させたのか!」
生徒「え、カフェだったの?青汁持ってきちゃったんだけど……」
など、反応はさまざま。毎回、生徒たちの対応力には脱帽です。
その後すぐに「カッフェさささ」のお約束を丁寧に説明します。あわせて「お飲み物はいつでもどうぞ」(ぺこり)。
ここでは、
・いつもより、人の言葉に心を傾ける
・いつもより、ゆっくり考える
・わかりやすい言葉で表現する
ということを、ゆっくり繰り返し伝えていきます。
空気が整ったところで、ワークスタートです。
「『おとな』と聞いて思い浮かぶものを、できるだけたくさん書きましょう」という、カフェらしくない(?)ワークから始まります。
生徒たちが書いた言葉が、画面いっぱいに並びました。この言葉たちをみんなでじっくり眺めます。
同じワークに取り組んだ直後なので、みんな興味津々。他の人の表現に触れることで、
・言葉の選び方
・どんな視点なのか
・なるほど!という気づき
がどんどん共有されていき、イメージが膨らんでいきます。
そして次の問いへ。
「あなたは“おとな”? それとも“こども”? 理由と一緒に教えてね。」
「こども」を選ぶ人が多いのですが、「あなたの中にも“おとな”の部分があるんじゃない?」と投げかけると、新しい視点で書き始める人もいます。
この頃にはもう、自然とお互いに影響を受け合いながら、思考が広がっている状態です。
最後のワークはこちら。
「“おとな”を別の言葉で言い換えてみよう。」
長い言葉でも、短い言葉でもOK。
出そろった言葉たちをみんなで味わう時間は、まさに至福。
私が「おお〜」と言っている画面の向こうでも、きっと同じ反応が起きている気がします。
最初は限られたイメージしか持っていなかった「おとな」も、みんなの言葉に耳を澄ませ受け取り合うことで、多角的に考え、別の言葉で言い換えるところまでたどり着きます。
最後に、この「カッフェさささ」が、パリで始まった哲学カフェを目指したものだと伝えました。
オンラインで哲学カフェのような対話をするのは私も初めてでしたが、
じぶんみらい科のライブ授業なら、“文字だけでの対話”でも十分に哲学的な思考が深められると感じました。
共通のノートに全員が書き込みながら進めるので、誰の言葉も音とともに消えていくことがありません。
対話すべてが目の前に残り続けることで、他者の言葉がより届きやすくなります。
こうして生徒たちは、
・一人ではたどり着かなかった言い換え
・他者の視点による新しい発見
に出会っていくのです。
授業をしていて、いつも思います。「授業は冒険だなあ✨」と。
みんなが主人公であり、お互いが仲間になり、それぞれのペースで武器(言葉)を手に入れ、経験値を積んでいく。
ハラハラドキドキしつつも、やっぱりこの冒険は楽しいのが一番。
みんなの冒険を近くで見守れるのは、本当に幸せです。
高校選びで迷われている方の中には、通信制高校の学びに不安をお持ちの方もいるかもしれません。まして、じぶんみらい科はオンライン中心。イメージが湧きにくいのも当然です。
でも、じぶんみらい科は生徒自身が成長を実感できる授業をめざして、チームじぶみら一丸となって取り組んでいます。
もし授業に少しでも興味を持っていただけたら、気軽に体験授業にご参加ください♪
楽しい授業を準備してお待ちしています!