京都芸術大学附属高校「じぶんみらい科」ブログ

住所を教えてないのに届く!?フリマアプリにかくされた情報のしくみ

作成者: 京都芸術大学附属高校|2026.02.17

こんにちは。情報科の野中です。
みなさんは「エスクローサービス」や「匿名配送」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、フリーマーケットアプリなどで、知らない相手とでも安心して取引ができるようにするための仕組みです。特に「匿名配送」は、相手に自分の名前や住所を伝えなくても商品を送れるため、個人情報を守る技術として注目されています。

実はこれ、特別な人だけが使う技術ではありません。みなさんのすぐ身近にある「情報の学び」そのものなんです。

 

AIがほぼ全部やってくれる!?驚きの出品体験

私は最近、読まなくなった本をフリマアプリで出品してみました。
以前からネットオークションは使っていましたが、最近のアプリの手軽さには正直びっくりしました。

本の写真を撮るだけで、AIが画像を分析して「タイトル」「説明文」「本の状態」「価格相場」まで自動で入力してくれます。私は少し手直しするだけ。数分で出品完了です。

しかも、最初の1冊は出品から5分もしないうちに売れました。これにすっかり味を占めた私は調子に乗って、気づけば何冊も出品していました(笑)。

 

住所を書いていないのに、なぜ届くの?

商品が売れたあとに使ったのが「匿名配送」です。私は「ゆうパケットポストmini」という専用の封筒を使いました。この封筒には、最初からQRコードが印刷されています。

アプリでこのQRコードを読み取ると、
手元にある「封筒」とアプリの中にある「取引データ(売った人・買った人の情報)」。
この2つが、デジタル上で結びつけられます。

「住所を書いていないのに、どうしてちゃんと届くんだろう?」不思議に思いますよね。

実は、運営会社だけが「取引ID」と「本当の住所」を対応させて管理しています。私たちが荷物に付けるのは、住所ではなく記号化されたQRコード(ID)だけ。

配送業者がそのコードを読み取ると、システムの中で正しい住所が呼び出され、ちゃんと相手のもとへ届く、という仕組みです。
相手には住所は見えません。でも、システムの中では正確に情報が管理されている。
これが、情報技術で「安全」と「信用」をつくっている例です。

 

昔はどうだった?少し前のインターネット

今の便利さを感じると、昔のネットオークションを思い出します。当時は、商品を送るために住所や電話番号を直接やり取りするのが普通でした。銀行口座番号をメールで送ることもよくあり、今考えると少し怖いですよね。

その一方で、直接電話でお礼を言ったり、「大阪から京都まで取りに行きます!」と、大きな机を車で引き取りに来てくれたこともありました。顔を合わせて商品を手渡し、「おかげで良い取引ができました!」と笑顔で帰られたあの温かさは、今でもよく覚えています。

便利さは少なかったけれど、人との距離は近かった。
そんな時代も確かにありました。

 

便利さの裏側にある「情報のしくみ」

昔のつながりと、今の安全で手軽なつながり。
どちらが正しい、という話ではありません。

ただ一つ確かなのは、私たちの毎日は、知らないうちに情報技術に支えられているということです。

今回のフリマアプリひとつでも、

・エスクロー(お金を安全に預かる仕組み)
・匿名配送(IDによる情報管理)
・QRコードと物流の連携
・画像を読み取るAI

といった、情報の授業で学ぶ内容がぎゅっと詰まっています。

何気なく使っているアプリやサービスも、「これはどんな仕組みで動いているんだろう?」と考えてみると、それだけで立派な情報の学びになります。

身の回りの「当たり前」を、少しだけ不思議に思ってみてください。世界が、ちょっと違って見えてくるはずです。