自然の秘密を解き明かす!数学の魔法

数学科・情報科担当の野中先生

数学科・情報科担当の野中です。「のなのな」と呼ばれていますが、いまだに恥ずかしさを感じています。

さて、みなさんは「数学って何で学ぶ必要があるの?」って考えたことはありますか?
因数分解や二次方程式など、普段の生活ではなかなか活用できなさそうなことを学ぶので、そう感じてしまう人もいるのではないでしょうか。私自身、生徒のみなさんに「なぜ数学を学ぶのか?」を明確に話すことは難しいな、と感じています。

 

数学は「自然」と調和している

足し算や引き算などの「算数」と比べ、論理的な「数学」は日常的には感じにくいかもしれませんが、実は様々な分野と調和しているんです。

例えば自然との調和では、イタリアの数学者フィボナッチによって広められた「フィボナッチ数」があります。

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233…

では、この数の並びにどんな規則性があるでしょうか?

フィボナッチ数は、隣り合う2つの数を足したものが次の数になるという法則があります。例えば「8+13=21」「13+21=34」「21+34=55」のように。一見バラバラの数字のように見えますが、このフィボナッチ数は自然界のあらゆるところに見出すことができるんです。

例えば、ひまわりは種が1つの花にびっしりとつまっていますが、らせん状に並んでいる種を順番に数えていくと、たどり方によって21個や34個など、必ずその数がフィボナッチ数になっています。その他パイナップルや松かさ(松ぼっくり)にも、この規則性があります。隙間なく効率よく、強さを保ち自然を生き抜くために必然的にそうなったと考えられています。

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美しさを感じる比率「黄金比」

では続いて、この隣り合う2つの数を使って上下に並べ、次のように分数を作っていきます。

フィボナッチの分数

ここで「233/144」に注目して、233÷144の値を調べてみましょう。

233÷144=1.618…になりました。この1.618…という数字は「黄金比1:1.618…」に関係があります。黄金比は、物事のバランスと調和のとれたものとして知られているもので、古くからある「パルテノン神殿」や「モナ・リザ」などの構図にも黄金比が使われています。

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私は、ばらばらに見えるフィボナッチ数が、自然にとけこむ数であるとともに黄金比のように美術や科学とも関連していると知ったとき、数学の面白さを改めて知ることができました。そして「数学ってすごい!」と一番感じたのは高校3年生のとき。小学校で習った円の面積の公式が円周の公式をもとにして(積分という考えを使って)求められることを知った時です。

 

数学はボディーブローのように後から効いてくるもの

数学を学ぶことは、様々な情報を整理したり物事から大事なところを見出したりするトレーニングにもなっています。先生や生徒から「説明や図がわかりやすい!」と言ってもらったときは、数学を勉強してきたことがもしかしたら役立っているのかも?と思うこともあります。

数学は計算をしたりグラフをかいたりと地道な部分が多いですが、それがボディブローのように後から効いてくるものだと思います。まずは一緒に数学を楽しむところから始めていきましょう。小学校の教員だった「のなのな」(自分で言ってるやん!)が、その経験を生かして少しでも丁寧でわかりやすい授業を目指しています。興味があればデモ動画もみてくださいね。

 

 

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