インド人とターバン:地歴・公民科クボデラブログ

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地歴・公民科の久保寺です。教員として気になることをブログで定期的にご紹介していきたいと思います。記念すべき第一回目は「インド人はターバンを巻いているけど、バイクに乗るときヘルメットどうするの?」という疑問です。気になるでしょ?私もかなり気になります(^^

 

インド人 = ターバン?

そんな風に思っている方も多いと思いますが、実は「インド人 = ターバン」というあるあるイメージ自体が実はちょっとずれているらしい。なんせターバンを巻いているインド人は、実はインドの人口の「たった2%」に過ぎません。

インドにはたくさんの宗教がありますが、ほとんどの人はヒンドゥー教徒で彼らはターバンを巻いていません。ターバンを巻いている人たちは「シク教」という宗教に帰依している人々です。つまり、実際に私も現地を訪れていてそう感じますが、ヒンドゥー教徒が多数を占めるインドでは、ターバンを日常的に見かけることは少ないのです。

 

シク教とターバン:信仰と生活

では、シク教とはどんな宗教なのか簡単に述べると、ヒンドゥー教から派生し、同じく輪廻転生を信じている宗教。しかしヒンドゥーのカースト(身分制度)を否定し、他の宗教にも寛容な部分としてはイスラームに近いと言えます。つまり、すごくシンプルにデフォルメされた説明をするならば、この2つの宗教の影響を受けたハイブリット宗教となります。

シク教は16世紀に始祖ナーナクによって、インド北部パンジャーブ地方に起こされた宗教です。シクとはサンスクリット語で「弟子」という意味。18世紀までに現在のシク教徒の形が出来上がったとされています。シク教徒といえばターバンと立派に蓄えた髭が有名で、これは彼らの教義で体毛を剃ることが禁止されているからだとされています。ターバンは布を巻いているだけではなくて、そこに伸びた髪を巻き込んでいるとのこと。つまりターバンは、単なる装飾品ではなく、信仰心とアイデンティティの象徴だと言えるでしょう。

そしてなんとこのターバンを理由にバイク乗車時や軍隊でもヘルメットの着用が免除されています。これはインド国内のみならず、元宗主国のイギリスでも免除だそうなのだから面白い。ちなみに軍隊ではターバンの生地自体が防弾の生地で出来ているという念のいれようです。

turban2

 

ちなみにシク教では、守らなければならないことが以下5つあります。結構大変ですよね。

1 カラ 鉄のブレスレットを身に着けなければならない
2 カーパン 鉄の短剣は身を守るためにだけ使用が許される短剣。ストラップに納めて常に携帯
3 ケンハ 小さな櫛を常に携帯しなければならず、毎日2回、髪を梳かさなければならない
4 ケシュ 髪を切ってはならず、男性はターバンを巻かなければならない
5 ケシェラ 長めのコットンの下着を身に付けなければならない

 

ファッションはアイデンティティ:ターバンが語る物語

つらつら書きましたが、宗教による慣習がヘルメット着用義務の法律を超えてくるあたりは地歴・公民科の教員として非常に面白いですね。

ターバンを巻くことは、単なる見た目のファッションではなく、深い信仰心に基づいていることがわかりました。このように宗教的な背景を持つファッションアイテムは、世界各地に存在します。そしてそれぞれに歴史や文化が深く根付いているんです。「もしかしたらあれもかな?」と思った皆さんもいるかもしれません。宗教と社会の関わりについて、改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。

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