オンラインの学びがリアルで花ひらく。じぶみら後期スクーリング授業レポート!
こんにちは!美術科のりさてぃです。
11月10日から13日まで、京都・瓜生山キャンパスで後期スクーリングを実施しました!
最終日の振り返りシートでは、
「前期より話すことができた」「グループワークで会話が深まった」など、コミュニケーションの成長を実感する声が多く見られました。
オンラインを中心に学ぶじぶんみらい科にとって、年2回(集中4日間)のスクーリングは仲間とリアルで出会い、学びを深める大切な時間です。
今回は、じぶんみらい科が大切にしている授業の一つ「総合的な探究の時間Ⅰ(探究科目)」と「創造科目」の授業をレポートしていきます。
仲間のニーズから同好会を企画する「同好会発足プロジェクト」
まずは「探究科目」。今回のテーマは、仲間のニーズを分析してオリジナルの同好会を企画する、というユニークな内容でした。

まずは同好会の存在意義を考えるところから始めます。
同好会の意義として掲げたのは次の3つ。
・「好き」を探究する場であること
・誰かの居場所になること
・社会に新たな価値を提供すること
これを踏まえ、生徒たちはアンケートで仲間の興味や得意分野を調べ、その結果をグループで分析しました。
「考えるのが好きな人が多そう」
「興味のジャンルが散っているね」
「ゲームをしたいって“どんなニーズ”なんだろう?」
といった、量的→質的な視点へと発展する話し合いも多く見られ、オンライン学習で培った“コメント力”がリアルなスクーリングの場で大きく活かされていました。
探究の手法のひとつとしての批評(クリティーク)
作成したプランはグループ内で建設的な批評(クリティーク)をし合います。
悪い点を一方的に否定するのではなく、良し悪しを客観的に評価すること。「相手のためになるコメント」とは何か?を考えながら言葉を選ぶのがポイントです。
お互いのアイデアをより良くするために、丁寧に言葉のキャッチボールを重ねていきました。

完成した同好会案はチャットツールのSlack上で共有され、実際の設立へつながっていきます。
オンライン×リアルがつながる、じぶんみらい科らしい探究の時間になりました。

暗闇の中で「見る」を問い直す
続く創造科目では「視覚」をテーマにした授業を行いました。
京都芸術大学の附属高校ならではの、身体と感覚を使ったアプローチです。
授業は先生からの「暗い中でラジオ体操をします」という言葉からスタート。
暗闇の中で体を動かすと、最初は緊張しつつも、次第に伸び伸びと動けるようになっていきます。
「見えない」という制限が、逆に“感じ取る”力を引き出していました。

その後は、アイマスクをしたまま
・文字を書く
・紙飛行機を折る
・石の形を粘土で再現する
など、「視覚がない世界」を体験しました。
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あえてBGMもない静かな空間で、触覚・聴覚・身体感覚が研ぎ澄まされていく時間。
目を開けた瞬間に「全然イメージと違う!」という驚きの声も。
目を閉じて初めて“見えてくる”もの
さらに、光の入り方で外の風景が反転して映し出される「カメラ・オブスキュラ」も体験。
京都芸術大学・情報デザインの吉本和樹先生(写真家)により、一部屋まるごとカメラ内部と同じ構造に作られた特別空間です。
部屋に入ると、建物の模様や車の動きまでくっきり投影され、生徒からは驚きの声が上がりました。
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上下反転して、外の風景が映し出されます。
2時間じっくりと自分の五感に向き合ったあと、振り返りでは、
「見えないことで、他の感覚に集中できた」
「暗さへの恐れと解放感が同時にあった」
など、多様な言葉が寄せられました。
目を閉じ、視覚を手放すことで、むしろ世界の“別の側面”が見えてくる。
これはまさに、芸術教育の本質に触れる体験でした。
すべての授業が表現力を育むためにある
今回のスクーリングでは、
多くの生徒が 「話す」「聞く」「考える」力を伸ばしていました。
探究科目では、言葉で思考を深め、
創造科目では、五感を通して世界をとらえる。
異なるアプローチを行き来しながら、オンラインでは得られない他者と関わり合う“身体性”をともなった学びが実現していました。
じぶんみらい科が大切にしているのは、他者と関わりながら、自分を表現する力。
京都芸術大学附属高校として、芸術的な視点と探究の姿勢を両立することです。
この経験は、次の学びへと確実につながっていくはずです。
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