ご注文はタッチパネルで。便利さと人とのつながり、どっちが心地いい?

「ご注文はタッチパネルでお願いします。」
最近、どこのお店でもこのセリフをよく耳にするようになりました。情報科の野中(のなのな)です。
タッチパネルや、スマホでQRコードを読み込んで注文するスタイルは、今や当たり前ですね。ちなみに、このQRコード、日本の企業が自動車工場の部品管理のために開発した技術だってご存じですか?当時は「バーコードが遅い」「汚れると読めない」といった課題がありました。それを解決するために作られたのがQRコード(Quick Response=素早い反応)。多少の汚れや破損があっても正確に読み取れるように設計されており、いまや世界中の飲食店で活躍しているのは、本当に驚きです。
さて、話を戻しましょう。
タッチパネルでの注文は、店員さんを呼ばずに自分のペースでゆっくり選べたり、頼んだ合計金額をリアルタイムで確認できたりと、便利な点が多いです。お店側にとっても、注文を取りに行く手間が省け、時間帯ごとの注文傾向をデータとして活用できるといったメリットもあります。
ただ、最近入ったお店で「おはし0円」「フォーク0円」「水0円」とまで表示されているのを見て驚きました。これくらいは「すいませーん、お水ください」と声をかけたいところです。
娘に話すと「気を使わなくていいやん」とあっさり返され、世代間の違いを感じました。もし水をお願いして「タッチパネルでご注文ください」と返されたら…と考えると、ちょっとモヤモヤが残ります。
別の日、昔ながらのファミレスに立ち寄りました。そこにはタッチパネルはなく、メニューを見て呼び出しボタンを押すスタイル。忙しそうな店員さんでしたが、丁寧に対応してくれ、さらに何も言わずとも「お水のおかわりいかがですか?」と声をかけてくれました。以前は当たり前に感じていたことが、改めて嬉しい体験に変わった瞬間でした。
最近よく通うラーメン屋も、注文は口頭でやりとりします。店員さんがキビキビと笑顔で応対してくれると、気持ちがいいなあと感じます。
こうした出来事を、私はUX(User Experience=ユーザー体験)の観点から考えています。UXとは、お店やネットで買い物をしたり、旅行に行ったりする際に感じる「楽しい」「使いやすい」「また利用したい」といった利用者の感情そのものです。そして実は、このUXをどう設計するかを考えることも「デザイン」であり、「デザイン思考」につながっているのです。
タッチパネルの例で言えば、
①「タッチパネルで楽に注文できるし、何を頼んだかもわかり、その分安い。」
②「店員さんの明るくて親切な対応が印象良かった。」
の2つに分かれると思います。私は最近、②のUXの方が心地いいなと感じていますが、みなさんはいかがでしょうか。
「通知が〇件来ています」
ブログを書いていると、Slack(メッセージのやり取りをするアプリ)から通知が飛んできました。
えーっと、Aさんから「ログインできないけど教えてほしい」、Bさんから「〇〇の件お願いします。」、Cさんから「予定調整は〇〇へお願いします。」
あーあ、なんだかタッチパネルで呼び出された気分です。
そう思うと、やっぱり面倒でも私が求めているのは人とのつながりであり、ちょっとしたことでも「お願いします」とか「ありがとう」とか言ってもらえることが嬉しいのだと改めて感じました。
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